
PowerDirectorで動画を出力する方法を教えてください。
このような声にお応えして参考となる記事をご用意しました。
こちらの記事ではPowerDirector(パワーディレクター)を使って動画を出力・書き出しする方法を解説しています。
記事の内容を実践していただくだけで動画を出力する方法が分かり、スムーズに動画編集を始めることができますよ。
私はPowerDirectorでの動画編集歴8年。
PowerDirectorは初心者に使いやすい動画編集ソフトなので、動画を出力・書き出しするのは比較的簡単です。
しかし、細かい設定が分かりにくい箇所もあるのでぜひ参考にしてくださいね。
PowerDirectorとは?

※PowerDirector365の最新バージョン(バージョン21)で解説しています。旧バージョンと若干画面が異なる箇所もありますが、基本的には同じです。
PowerDirectorは7年連続国内販売シェアNo.1の動画編集ソフトです。なぜなら
- 編集画面がシンプルで見やすい。
- 機能が使いやすい
- ソフトの動作が軽いのでパソコンを買い替えなくても使える場合が多い
- メールサポートだけでなく電話でのサポートも可能なので安心
- 30日間全額返金保証付きなので安心して購入できる
などのメリットがあり、初心者に使いやすいと評判だからです。
Cyber Linkという台湾のメーカーが2001年から発売しているため歴史も長く安心して使えます。
このように、PowerDirectorは初心者に優しい動画編集ソフトです。
私は2014年に発売されたPowerDirector13から使っています。
昔に比べて随分と使いやすくなりました。

PowerDirectorで出力・書き出しできる画質をまとめてみた
PowerDirectorで出力できる画質は以下の通りです。
解像度 | MP4 | You Tube | DVD ビデオ | ブルーレイ |
640 ×480 | 〇 | 〇 | × | × |
720 ×480 | × | × | 〇 | 〇 |
1280 ×720 HD | 〇 | 〇 | × | 〇 |
1920 ×1080 FHD | 〇 | 〇 | × | 〇 |
3840 ×2160 4K | 〇 | 〇 | × | × |
PowerDirectorで出力できるコンテンツ形式
PowerDirectorで出力できる主な形式についてまとめました。2022年9月現在はH.264のMP4で出力するのが最もおすすめです。
なぜなら再生できる機器が多いため汎用性が高く、画質も良いからです。
将来的にはH.265へ徐々に移っていくと思われますが、まだまだ先の話です。
このように、迷ったらH.264のMP4で出力するのがおすすめです。
形式 | 特徴 | 拡張子 |
H.265(MPEG-H HEVC) | 圧縮率が一番高いため同じ画質でも容量が少ないメリットがあるが再生できる機器が少なく汎用性に欠ける。MP4で高画質な動画を出力する場合はこちら。 | .mp4 .m2tsなど |
H.264(MPEG-4 AVC) | 現在の主流。再生できる機器が多いので汎用性が高く画質も良い。MP4やブルーレイで出力する場合はこちら。 | .mp4 .m2tsなど |
MPEG-2 | 1世代前の形式。DVDビデオで出力する場合はこの形式。 | .mpg |
AVI | Windowsでの再生に適した形式 | .AVI |
PowerDirectorで動画を出力・書き出しする方法おすすめ3選
PowerDirectorで動画を出力する方法は主に以下の3つです。
- MP4に出力する
- DVDやブルーレイなどのディスクに出力する
- YouTubeに直接出力する
以下で詳しく解説します。
MP4に出力する
最も一般的な出力方法がMP4です。なぜなら汎用性が高いためスマホやパソコン、テレビ、DVDレコーダーなどほとんどのメディア再生機器で再生できるからです。
現在主流のフルHD(1920×1080画素)に加えて4K(3840×2160画素)にも出力できます。
このように、動画はMP4で出力するのが一般的です。
PowerDirectorでMP4に出力する方法は以下の通りです。
⇩動画をひと通り編集したら上部ツールタブから出力を選択します。

⇩①のファイルを出力を選んだあと、②の2D標準をクリックし、③H.264を選択します。

動画を圧縮・変換する際の形式です。現在の主流はH.264ですが、将来的には少しずつH.265に変わっていくと思われます。
H.265は動画の容量を削減できるメリットがありますが、再生できる機器が比較的少ないデメリットがあります。

⇩①はMP4を選択、②は保存したい画質を用途に応じて選択します。元の映像以上に画質は良くなることは無いので注意しましょう。

- YouTubeにアップロードしたい⇨HD(1280×780)~フルHD(1920×1080)くらいが目安
- できるだけ綺麗な画像で残したい⇨フルHD(1920×1080)~4K(3840×2160)
- 大画面で綺麗な映像を見たい⇨4K(3840×2160)
YouTubeはスマホのような小さい画面で見る人が多いので画質は低くてもさほど気になりません。
加えてYouTubeはアップロードすると自動的に画質が調整されるので高画質で投稿しても劣化します。ある程度見やすければ十分です。
逆に大画面で見る時は画像が引き伸ばされて荒くなるので4K(3840×2160画素)で出力がおすすめです。
30Pや60Pは映像の滑らかさを表します。パラパラ漫画で1秒間に30枚めくるか60枚めくるかの違いです。30枚より60枚の方が動きが滑らかです。
画質が良くなればなるほど書き込む時間が長く容量が重くなり、パソコン内のハードディスクを圧迫します。
そのあたりも考慮してバランスよく画質を選びましょう。

⇩①で出力先のフォルダーを指定して②の出力ボタンでレンダリングが始まり動画が出力されます。

出力した後は編集画面に戻り、左上のファイルからプロジェクトファイルを保存しましょう。
プロジェクトファイルを保存しておくと動画を作り直したい時に便利です。

⇩ちなみに元の映像の画質を確認したい時は下記の手順で可能です。

⇧①動画上で右クリック⇨プロパティを選択すると詳しい情報が出ます。上記の場合は
- コーデックがHEVC(H.265)
- 画質はフルHD(1920×1080/30P)
です。
DVDやブルーレイなどのディスクに出力する
他の人に配布したい場合や、バックアップなどで残しておきたい場合はDVDやブルーレイなどのディスクに出力するのがおすすめです。
DVDビデオは画質が劣る(720×480画素)デメリットがありますが、ほとんどのDVDプレーヤーで再生できるため汎用性が高いのがメリットです。
ブルーレイはブルーレイプレイヤーでしか再生できませんが、フルHD(1920×1080画素)書き込めるため保存用に最適です。
このように、PowerDirectorはディスクにも書き込みできるので便利です。ディスクに出力する方法は以下の通りです。
⇩出力ボタンの後にディスク作成を選択します。

⇩①メニューの基本設定タブから②下にスライドすると③メニュー無しがあるので選択します。

メニューテンプレートを選択することでメニュー付きDVDやブルーレイも作成できますが、今回はメニューテンプレート無しで解説しています。

⇩①2Dディスクを選び②DVDをクリックしたら③書き込むDVDに応じて容量を選択します。

一般的には4.7GBのDVDが多いです。

⇩ブルーレイの場合は④をH.264⑤はフルHD(1920×1080画素)を選択しましょう。

⇩最後に①プレビューで確認して②2Dで書き込みを選択します。

⇩①のディスクへ書き込みにチェックを入れて②の書き込みボタンを選択するとディスクへの出力が始まります。

1時間の動画をDVDビデオに書き込むと30分くらいかかります。

メニュー付きDVDやブルーレイの作成については下記の記事で解説しています。⇩
YouTubeに直接出力する
PowerDirectorはYouTubeに直接アップロードできる機能があります。そのため動画編集が完了したらすぐに直接出力でき、便利です。
YouTubeにアップロードするには、一旦MP4に出力してから改めてアップロードする方法もありますが、動画をパソコン内に残す必要が無いのであれば直接アップロードがおすすめです。
YouTubeに直接アップロードする方法は以下の通りです。
⇩出力ボタンを押した後①オンラインタブをクリック、②YouTubeを選択し、③画質を選びます。

⇧④タイトル⑤説明欄⑥タグ⑦カテゴリーを入力するとYouTubeに反映するので便利です。後からYouTubeで修正も可能です。最後に⑧の開始を選択。
画質はHD(1280×720)かフルHD(1920×1080)がおすすめです。
高画質なほどアップロードに時間がかかります。

⇩画面が切り替わるのでサインインを選択しましょう。

⇩画面がグーグルに切り替わります。

⇧アカウントが2つあると選択肢が出ます。アップロードしたいアカウントを選びましょう。
⇩画面が変わるので下にスクロールします。

⇩許可を選択

⇩画面が変わるので下にスクロールします。

⇩右下のコピーボタンでコードをコピーします。

⇩PowerDirectorの画面に戻り、①コピーしたコードを貼り付けて②次へ

⇩YouTubeへのアップロードが始まります。

完了したらYouTubeで確認しましょう。

PowerDirectorで出力・書き出しできない原因5つ
PowerDirectorで出力できない場合の対策法をまとめました。
PowerDirectorに何かしらの不具合がある場合はパソコンを再起動する事でほとんどの場合は解消されますが、それでも以下の様に出力できない場合があります。
- 出力先に十分な容量が無い
- 出力先に同じファイルがある
- ウィルスソフトなど他のソフトが関係している
- パソコンのスペック不足
- DVDドライブが原因
原因1:出力先に十分な容量が無い
⇩出力ができない一番の理由は出力先に空きが無いことです。

動画編集ソフトはPowerDirectorに限らずハードディスクの容量を喰います。なぜならソフトをインストールするだけでも10GB使う上に高画質な動画は重たくて容量を喰うからです。
不要な動画は思い切って削除するか、外付けハードディスクやブルーレイなどに保存しましょう。
原因2:出力先に同じフォルダーやファイルがある
⇩出力先に同じ名前があるとエラーが出ます。

同じ動画を何回も修正して出力しているときに良くあるのが、先に出力した動画に上書きしたい時にエラーが出ることです。
PowerDirectorの仕様で上書きして出力はできないので先に出力した動画を削除して出力するか、名前を変えて出力する必要があります。
原因3:ウィルスソフトなど他のソフトが関係している
YouTubeへの出力などオンライン状態が関係しているときに出力できない場合があります。
原因は人それぞれですが、ウィルスソフトが関係している場合が多いので一度ウィルスソフトを停止した状態で書き込みすることをおすすめします。
原因4:パソコンのスペック不足
⇩重たいファイルをやり取りしているとパソコンに負荷がかかり、フリーズします。

⇩出力中も強制終了することがあります。

パソコンのスペック不足で出力が完了しない場合があります。これは出力に限ったことではなく、重たい動画をやり取りすること自体がパソコンにかなりの負荷をかけることになるからです。
ハイスペックのパソコンでもありうるので根本的な解決策はありませんが、動画ファイルを読み込んでいる間は他の動作をするのはやめましょう。
動画ファイルを読み込み中にあせって次の動作をするとよく強制終了します。
私のパソコンはcorei7+メモリ16GB+GPU2060の比較的ハイスペックパソコンですが、強制終了は頻繁にあります。

原因5:DVDドライブが原因
DVDやブルーレイへの出力で良くあるエラーの原因がDVDドライブです。
ドライバソフトを入れ直したりドライブを変えてみることで解決する場合があります。
PowerDirectorで動画を出力・書き出しする際に容量を小さくする方法3つ
PowerDirectorで動画を出力する際にデータを小さくする方法を3つ紹介します。
- 画質やフレームレートを下げる
- H.265で出力する
- DVDやブルーレイで出力する時はスマートフィットを使う
以下で詳しく解説します。
画質やフレームレートを下げる
⇩一番簡単なのが画質やフレームレートを下げることです。

⇧毎回高画質にするのではなく、時と場合に応じて画質を決めましょう。
- YouTubeは1280×720で十分
- 大画面で見る時だけ4Kを選ぶ
- それ以外は1920×1080/60P
のように自分の中でルールを決めておくと無駄な容量を使わずに済みます。
YouTubeはスマホなどの小さい画面で見る人が多いので問題ありません。
逆に大画面で見る場合は画質が引き伸ばされるので粗くなります。4Kを選びましょう。

H.265で出力する
⇩動画容量を小さくするためにH.265で出力するという方法があります。

動画データは、元々大容量ファイルになるため、それらを圧縮することで、ファイル容量を自動的に軽量化しています。
その動画データを圧縮・変換・復元する方式を動画コーデックと言います。動画コーデックには
- 1995年から使われているMPEG-2
- 2001年から使われているMPEG-4
- 2003年から使われているH.264(4K60フレームレートまで対応)
- 2013年から使われているH.265(8K300フレームレートまで対応)
の4つが主にありますが、現在の主流はH.264です。
H.265はH.264よりも圧縮率が高いため、同じ画質でも容量が小さいメリットがあります。
そこで、容量を節約するためH.265で出力するという手もあります。
H.265はまだあまり普及していないため再生できる機器が少なく汎用性に欠ける点があります。
しかし、YouTubeにアップするだけなど、限定した使い方なら問題ありません。

名称 | 画質 (圧縮前を100とした時) | 容量 (圧縮前を100とした時) | 拡張子 |
MPEG-2 | 50 | 1.2 | .mpg |
MPEG-4 | 80 | 0.8 | .mp4 .mpg |
H.264/MPEG-4 AVC | 85 | 0.6 | .mp4 .m2ts |
H.265/MPEG-H HEVC | 90 | 0.3 | .mp4 |
今後はH.265が主流になっていくと考えられます。

DVDやブルーレイで出力する時はスマートフィットを使う
⇩DVDやブルーレイディスクで出力する場合は自動的に圧縮してくれる機能があります。

このようにDVDやブルーレイは容量が多少オーバーしても自動的にディスクサイズに収まるように設定できます。
PowerDirectorで動画を出力・書き出しする時に良くある質問
PowerDirectorで動画を出力する時に良くある質問は以下の3つです。
- 出力する時間が遅いです
- おすすめの出力方法はありますか?
- 無料で出力する方法はありますか?
以下で詳しく解説します。
PowerDirectorで出力する時間が遅いです
出力する時間が長い時は単純にパソコンのスペックが足りてないことが多いです。特にCPUの性能が
- 最低でもcorei5
- できればcorei7
くらいはないと、出力する時間は長いです。動画約5分の出力がどれくらいかかるか試してみました。
CPU(corei3) | CPU(corei7)+GPU(RTX2060) | |
フルHD (1920× 1080/30p) | 2分6秒 | 1分7秒 |
4K (3840× 2160/30P) | 5分49秒 | 4分22秒 |




今回は5分間の動画で試しましたが、1時間くらいの動画になるとかなりの差が出ます。このように、パソコンのスペックで大きく変わります。
⇩GPUが搭載されているのに遅いという方はGPUが使われていない可能性が高いので下記を試しましょう。

⇧パソコンにGPUが搭載されている場合は①にチェックを入れて②GPUを選択することで、CPU+GPUの2馬力で出力することができます。
PowerDirectorのおすすめの出力方法はありますか?
よく使う画質をお気に入りに登録できます。
⇩①のカスタムを選び②の+ボタンをクリックすると③の表が出るので好きな名前に変更します。

⇩続いて①の動画タブを選び②のフレームレートや③のビットレートをカスタマイズして④で完了。

⇧フレームレートやビットレートを上げることでかなり滑らかな動画ができます。
⇩①を【カスタムもしくはすべて】を選択すると②の選択肢の中に上記で作ったプロファイルが選べるようになります。

⇧このように、画質のお気に入り登録ができるので活用しましょう。
PowerDirectorの無料版では出力できないのですか?
PowerDirectorの無料版でも出力はできます。しかし、
- 4KやH.265形式のような高画質なファイルは読み込みできない
- MP4などに出力するにはCyberLinkへの会員登録が必要
- 他のビデオカメラから高画質でキャプチャー取り込みできない
- 出力した動画にはPowerDirectorというテキストロゴが入る
などの制限がつきます。
あくまでも動作確認用ですので理解した上で無料版を使ってみましょう。
編集も出力もある程度はできますので、自分に使いこなせるか試すのに最適です。

⇩PowerDirectorの無料版については下記の記事で解説しています。
PowerDirectorで音声を出力する方法
PowerDirectorでは動画から音声だけを出力することが可能です。
⇩①ファイルを出力から②標準2Dを選び③の音符マークを選択します。

⇧④のファイル拡張子でWAVを選択し⑤の音質は512Kbpsを選び、出力ボタンで出力します。
⑤の音質は1024Kbpsも選択できますが、元の音質以上には良くなりませんので512Kbpsで十分です。

PowerDirectorのスマホアプリで動画を出力する方法
PowerDirectorはパソコン版以外にもAndroid版やiOS版のスマホアプリがあり、スマホにダウンロードすることで使えます。
ダウンロード自体は無料で、無料版でも基本的な編集や出力は可能ですが、無料版は
- フルHD画質(1920×1080)での出力になる(有料版は最大4K)
- 出力した動画の右下にPowerDirectorのロゴが入る(有料版は入らない)
という制限があります。
スマホアプリ版だとスマホで撮影してすぐに編集・出力できるメリットがあるので、パソコン版と使い分けると便利です。
無料でもかなりの機能が使えます。

【まとめ】PowerDirectorで動画を出力・書き出しする方法おすすめ3選
以上、PowerDirectorで動画を出力する方法おすすめ3選を解説しました。
再度確認です。
- PowerDirectorで出力するにはMP4が一般的
- YouTubeに直接出力する方法も覚えておくと便利
- 配布用にはDVD、保存用にはブルーレイディスクへの出力がおすすめ
PowerDirectorで動画を出力する方法をマスターして快適な動画編集ライフを楽しみましょう。